生命科学者からみた「サムシング・グレート」の世界 村上和雄 連載 ⑫
- 心と遺伝子アカデミー

- 13 分前
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4章 祈りと魂
1. 目に見えないものの価値
サムシング・グレートは宇宙を創り、人を含めて生物を創るための情報とエネルギーを持った存在だと思う。そうであるとすれば、サムシング・グレートから分かれた魂も、エネルギーと情報を持っているのではないかと考えられる。その情報も、単に、誕生と死のための情報を超えて、前世、今世、来世にまたがる情報を持っているのではないだろうか。
この情報は、無意識や深層心理に深く関係しているので、物語やファンタジーとしてしか、今のところは語られないのかもしれない。しかし将来、科学が進歩すれば、サムシング・グレートや魂のことは、一部科学の言葉で説明できる日が来る可能性はある。遺伝子のオン・オフがあるように、魂が目覚めるということを魂のオンとオフで説明できる日が来るように思う。
しかし、サムシング・グレートや魂の問題の本質は、科学が近づけない聖なる部分として永遠に残るのかもしれない。
私が60年以上たずさわってきた生命科学の研究で学んできたことは、生きていることの驚異、素晴らしさだ。生命科学の現場にいる私は、これからも、サムシング・グレートや魂の問題について考え続けたいと思う。
いま、日本人を含め先進国の人々は、目に見えるものや経済的価値に重きを置き、目に見えないもの、心、命、サムシング・グレート、そして魂などの真の大切さを忘れがちだ。
日本人は古来、神仏を尊び、自然の恵みに感謝し、お互いに助け合って生きてきた。しかし、この精神文化の良き伝統は消えかけ、その遺伝子のスイッチはオフになってしまった。
遺伝子は環境によってオンになるのだ。東日本大震災や新型コロナウイルス(COVID-19)の脅威は、古来伝わってきた人間の精神文化の遺伝子のスイッチをオンにする厳しい試練なのではないだろうか。
出典: Spirituality as a Way: The Wisdom of Japan 2021





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