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生命科学者からみた「サムシング・グレート」の世界 村上和雄 連載②

  • 執筆者の写真: 心と遺伝子アカデミー
    心と遺伝子アカデミー
  • 3月31日
  • 読了時間: 1分

1章 科学の向こうにある目には見えぬ存在



 

1.     極小のスペースの膨大情報



2003年に、ヒトの遺伝情報(ゲノム)が全部決定された。人間がゲノムを解読する技術を手に入れ、その暗号文字を読み切ったのだ。私もイネの全遺伝子暗号プロジェクトに深く関係した。わが日本チームは、世界に先駆けてこのプロジェクト完成に成功した。

私どもの解読した多くの遺伝子暗号を時々眺めながら「自分たちもよくやった」と思っていた。しかしあるとき、私は不思議なことに気がついた。

 これを読む技術も確かに凄いけれども、もっともっと凄いことがある。それは読む前に書いてあったということだ。誰が書いたのだろうか。それは、自然が書いたのだ。では、自然がどのようにして、この万巻の書物に匹敵する情報を書いたのか。

しかも、ヒトの一ゲノムの重さを計算して私は驚いた。一ゲノムは、細胞にある核の中の染色体というところにある。実に1gの2千億分の一のスペースに、32億の情報が書いてあるのだ。

 しかも世界中のヒトのゲノムを約77億人分集めると、その全てが、お米一粒の中に入るのだ。これは信じがたいことである。しかも、それは、単に情報が書かれているだけでなく、それを間違いなく働かせているのである。

    出典: Spirituality as a Way: The Wisdom of Japan 2021


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