生命科学者からみた「サムシング・グレート」の世界 村上和雄 連載 ⑧
- 心と遺伝子アカデミー

- 5 日前
- 読了時間: 2分
2章 魂とスピリチュアル
4. 命は「誕生」と「死」からなる
現代人は、死の問題を真剣に考えることを避ける傾向にある。医療も、一刻でも長く命を延ばすことを大きな目的としている。だが、人間が生き物である限り、命つきる日は必ずやってくる。
もし、死が人生の敗北であるなら、人生は敗北で終わってしまうことになるのだ。しかし、むしろ死によって一つの人生の幕が下がり、時を経て、新たな人生の幕が上がると考えたらどうだろうか。科学の世界から見ても、死は再生(生まれ変わり)への出発点なのだ。
これを遺伝子の世界から見ると、遺伝子には細胞を誕生させるための情報と、プログラム通りに死ぬための情報が、あらかじめ書き込まれている。細胞は、もの凄い勢いで毎日プログラム通りに死んでいく。同時に、新しい細胞が次々と誕生する。
誕生と死の遺伝子は、ペアとして存在する。したがって、死は、遺伝子的に見ても全く自然で当たり前のことなのだ。
誕生と死を一つのものとして命はある。ところが、現代人は誕生と生の部分にだけ目を向け、その一方にある死を見つめようとしない。
真の健康は、単に病気がないだけでは成り立たない。誕生と死を貫く、生き通しの魂の健康にも、目を向ける必要があるのではないかと考える。
魂は個人レベルを超えて、多くの人と無意識のレベルで繋がっているのではないだろうか。それが、ユングの唱えた人類の集合的無意識というものかもしれない。
さらに、魂は人間レベルを超えて、サムシング・グレートに繋がっていると思う。だから、魂の健康には、人間を超えた「サムシング・グレート」ときちんと繋がっている状態が大切であると、私は考えるのだ。
出典: Spirituality as a Way: The Wisdom of Japan 2021





コメント